航空整備士の1日の流れ|早番・夜勤のスケジュールと休憩のリアルを現役が公開
「航空整備士の1日って、どんな流れなの?」「夜勤があると聞くけれど、生活は大丈夫?」整備士を目指す方が気になるポイントです。
航空整備士の1日は、飛行機の到着と出発に合わせたシフト制で動きます。現役の一等航空整備士の私が、早番と夜勤の1日の流れを時刻つきで公開します。休憩の取り方や、いちばん緊張する場面もお話しします。
※時刻は一例です。会社や所属する基地によって変わります。
結論:航空整備士の1日は「便のスケジュール」で決まります
航空整備士の勤務は、朝9時から夕方5時の決まった形ではありません。始発便の前から最終便のあと、さらに夜間の整備まで、24時間をシフトで分担します。
シフトは大きく「早番」「遅番」「夜勤」に分かれます。組み方は、会社や所属する基地によって変わります。
私はライン整備(空港で毎日の便を支える整備)を主に担当してきました。ドック整備も経験しています。まずはライン整備の1日を紹介します。

【早番の例】航空整備士の1日の流れ
- 6:30 出勤・着替え:作業服に着替えて現場へ向かいます
- 7:00 朝礼(ブリーフィング):当日の便数、使う機体、引き継ぎ事項をチームで共有します
- 7:30〜 到着した機体の点検:次の出発までの限られた時間で点検します
- 昼ごろ 休憩:担当した機体の点検が終わったタイミングで取ります
- 午後 便の点検と不具合の対応:パイロットから報告された不具合の処置や、部品交換をします
- 15:30 記録の整理・引き継ぎ:整備記録を記入し、次のシフトへ引き継ぎます
- 16:00 退勤
到着から出発までの点検は30〜40分ほど
到着した機体を次の出発までに点検する時間は、30〜40分ほどです。国際線はもっと長くなります。点検の時間も、会社や所属する基地によって変わります。
点検には順番があります。お客様が降りている間に、機体の外回りを点検します。お客様が降り終わったら、機内を点検します。
休憩のタイミングは人それぞれ
休憩は、担当した飛行機の点検が終わったタイミングで取ります。飛行機が来る時間は便ごとにちがうので、休憩に入る時間は整備士ごとにばらばらです。
作業が長引くと、予定していた時間には休憩を取れません。
【夜勤の例】夜の空港で翌朝の便を仕上げる
- 21:00 出勤・引き継ぎ:日勤からの引き継ぎを確認します
- 22:00〜明け方 夜間整備:定例作業と非定例作業をおこないます
- 6:00 最終確認・引き継ぎ:始発便に間に合うよう機体を仕上げます
- 7:00 退勤
夜間の作業は2種類あります。
- 定例作業:飛行時間や日数など、決まった間隔でおこなう点検や部品交換
- 非定例作業:不具合が見つかったときの対処。タイヤやブレーキの交換、そのほかの不具合の修正
タイヤを交換する目安は、飛行機のタイヤは何回で交換する?答えは回数じゃないで紹介しています。

慣れないうちは、夜勤は眠いです。慣れると大丈夫になります。
航空整備士の1日でいちばん緊張するのは出発前
1日の中でいちばん緊張する場面は、飛行機が出発する前です。出発の直前に不具合が出ると、出発が遅れてしまいます。

出発前がいちばん緊張します。不具合が出ると、お客様の大事な時間を奪ってしまうからです。
出発前は、不具合を起こさないよう集中して作業しています。
予定どおりに終わらない日もあります
作業が予定の時間に終わらない日もあります。多いのは次の2つです。
- 部品の交換に、思ったより時間がかかったとき
- 不具合の原因を探すのに、時間がかかったとき
終わらなかった作業は、残業して仕上げることもあれば、次のシフトへ引き継ぐこともあります。
ドック整備の1日はライン整備とちがう
ドック整備は、格納庫で機体を数日から数週間かけて点検する仕事です。私もドック整備を担当しました。
ドック整備では、大人数で1機を作業します。そのため、コミュニケーションが大事です。
ライン整備とドック整備のちがいは、下の記事で解説しています。

夜勤明けと休日の過ごし方
夜勤明けの日は、3時間ほど寝ます。起きたあとは、運動などをして過ごします。休日は趣味に没頭しています。
シフト制なので、休みは土日に固定されません。平日に休むことも多いです。平日はテーマパークや旅行先が空いていて、うれしいです。
まとめ:航空整備士の1日は便と一緒に動く
- 航空整備士の1日はシフト制で、時刻は会社や所属する基地によって変わる
- 到着から出発までの点検は30〜40分ほど。外回りのあとに機内を点検する
- 休憩は、担当した機体の点検が終わったタイミングで取る
- 夜勤は、定例作業と非定例作業の2種類
- いちばん緊張するのは出発前
航空整備士のきつさと、それでも続けている理由は、下の記事で紹介しています。

航空整備士の資格制度は、国土交通省 航空局の公式サイトでも確認できます。
