整備士記事

灼熱地獄で大変?飛行機整備士の過酷な環境と夏の暑さ対策を解説

飛行機整備士の夏の暑さ対策を解説する記事のアイキャッチ。灼熱の駐機場でネッククーラーをつけ汗を拭くサクラ整備士のイラスト
sakura-engineer

今年の夏も本当に暑いですよね。実は飛行機整備士の職場は、その暑さがさらに厳しくなる場所です。コンクリートの照り返し、日陰のない駐機場、そして太陽で熱くなった機体——まさに灼熱地獄。この記事では、現役の飛行機整備士である私が、夏の現場のリアルと、熱中症にならないために実際にやっている対策を包み隠さずお伝えします。

※本記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。

飛行機整備士の夏はどれくらい暑いのか

飛行機が停まっている駐機場(エプロン)は、見渡すかぎりコンクリートとアスファルトです。さえぎるものが何もないので、上からは直射日光、下からは照り返しの熱が容赦なく襲ってきます。気温が35度の日でも、地面の近くはそれよりずっと高い体感になります。

さらにやっかいなのが機体そのもの。日差しを浴び続けた機体の表面はかなりの熱を持ち、うっかり素手で触れないほどになることもあります。エンジンを回した後ならなおさらです。日陰を探そうにも、翼の下くらいしかありません。

じつは職場の熱中症対策は「義務」になっている

暑さ対策は根性の問題ではありません。2025年6月から労働安全衛生規則が改正され、一定以上の暑さの中で作業する職場では、熱中症対策があらためて事業者の義務として強化されました。作業から離れて体を冷やす手順を決めておくことなどが求められています(参考:厚生労働省・職場における熱中症予防情報)。

私たちの現場でも、こまめな休憩と水分補給は当たり前になりました。そのうえで、一人ひとりが自分を守る道具を工夫しています。

現役整備士が実際に使っている暑さ対策グッズ

ここからは、私や同僚が実際に使っているものを、正直な使用感とあわせて紹介します。

ネッククーラー:首を冷やして体温を下げる

首には太い血管が通っているので、ここを冷やすと体全体の熱が引いていきます。夏の現場では手放せません。メーカーにこだわりはなく、冷たさが続くタイプなら十分に働いてくれます。

ネックファン:屋外では正直きびしい

首からかけて風を送るネックファン。便利そうに見えますが、正直に言うと屋外の炎天下では熱風を吹き付けているだけになります。気温が体温より高い日は、風が涼しさにつながらないんです。

ただし、事務所に戻ったときは別。屋内に入った瞬間、涼しい風が首元に当たってこれが本当に気持ちいい。使う場所を選べば頼れる相棒です。

サクラ
サクラ

ネックファンは「外では熱風、中では天国」。買う前に知っておくと、がっかりせずに済みますよ。

シーブリーズ(せっけんの香り)のミストタイプ:涼しさが段違い

制汗デオドラント系で私が使っているのが、シーブリーズの霧吹き(ミスト)タイプです。香りは定番のせっけんの香り。従来のタイプより涼しさが爆増しました。吹きかけた瞬間にスーッと熱が引いていく感覚があります。

さらにうれしいのが、汗をかいた後のベタつきが消えてさらさらになること。不快感がなくなるだけで、午後の作業のつらさがずいぶん変わります。

汗拭きシート:顔まで拭けてスッキリ

汗拭きシートも同じくらい活躍します。体を拭けばさらさらになりますし、顔も拭けるのでスッキリ感が段違いです。ヘルメットで蒸れた顔を拭くと、気持ちがリセットされます。

日焼け止め:男女関係なく必須の「仕事道具」

屋外作業の整備士にとって、日焼け止めはおしゃれアイテムではなく仕事道具です。日やけによるシミ・そばかすを防いでくれますし、強い紫外線を浴び続けるダメージを毎日少しずつ減らせます。私が実際に使っているのはニベアサン ディーププロテクト&ケアサンカット パーフェクトUV ジェルの2つ。どちらも汗をかく現場で使いやすいタイプです。

「男だし日焼け止めなんて」と思う人もいますが、屋外で働く以上、性別は関係ありません。同僚にも塗っている人はたくさんいます。汗で流れるので、こまめに塗り直すのがコツです。

グッズより大事な「無理をしない」こと

ここまで道具の話をしてきましたが、いちばん大事なのは無理をしないことです。どんなに良いグッズをそろえても、休憩と水分・塩分補給の代わりにはなりません。

少しでも「頭が痛い」「気持ち悪い」と感じたら、すぐに日陰や涼しい場所へ移動して体を冷やす。周りに声をかける。この当たり前が、自分と仲間の命を守ります。飛行機を安全に飛ばすためには、まず整備士自身が元気でいることが大前提なんです。

まとめ

  • 飛行機整備士の夏は、照り返し・日差し・熱くなった機体で灼熱地獄になる
  • 2025年6月から職場の熱中症対策は法的に強化され、義務として取り組むことになっている
  • ネッククーラーは有効。ネックファンは屋外だと熱風だが、事務所では快適
  • シーブリーズの霧吹きタイプ・汗拭きシートはベタつきを取れて快適さが段違い
  • 日焼け止めは男女問わず必須。こまめな塗り直しを
  • それでも最優先は休憩・水分補給・無理をしないこと

夏以外にも過酷な現場はあります。たとえば燃料タンクの中に入る作業は、整備士の仕事の中でもとくに大変なもののひとつです。

あわせて読みたい
航空整備士はきつい?やめとけと言われる5つの理由と現実を現役が解説
航空整備士はきつい?やめとけと言われる5つの理由と現実を現役が解説
ABOUT ME
サクラ
サクラ
一等航空整備士
一等航空整備士の資格を持つ、現役の航空整備士です。 日本国内はもちろん、海外でも整備士としての経験を積んできました。 日々、飛行機と向き合う中で感じたことや、現場で学んだリアルな知識を発信しています✈️ 航空ニュースの深掘りや、普段はあまり知られていない整備の裏側、そして空の魅力まで。 飛行機がもっと面白くなる、そんなきっかけを届けられたら嬉しいです。
記事URLをコピーしました